れい
Twitter
   note(個人ブログ)

私の初めてのオーガズムは、父から性虐待されたときに起こった。父は私にオーラルセックスを行っていた。私はまだ小学校入学前だったと思う。身体に電気刺激のようなものが走ったが、それが何を意味するのか全く分からなかった。大人になってようやく、あれがオーガズムだったのだと認識した。

初めてのオーガズム以降私は、尿意を我慢するようになった。小学生の時など、下校時にトイレに行きたくなっても、ズボンの股をぐいと引っ張り上げ、股に布で圧力をかけ、なるべく尿が出ないように我慢した。これは、オーガズムが起こる前に尿意のような感覚がしたことと関係があると思う。それは、「我慢しなければいけないこと」だったのだ。

日本には、「オーガズム=同意」と見なす男性文化があるが、文献や科学者達により、オーガズムは単なる生理的反応であり、被害者の心的状態とは全く関係が無いと証明されている。下記のTED TALKで性教育者であるナゴスキ博士が端的に語っている。

不随意の性的興奮についての真実 | エミリー・ナゴスキ | TED2018 • April 2018


それにもかかわらず、「身体は正直」などと、生理的反応と心的状態を結び付ける言葉が性犯罪者及び性犯罪者予備軍たちの間で出回っている。膝蓋腱反射や眼瞼反射が起こっている人に、「身体は正直」と嬉しそうに声かけはしないでしょう。単なる生理的反応に、加害者は自分に都合の良いアテレコをつけてしまう。肌を露出している女性に「触って欲しい」とアテレコをつけることと同じだ。そして、被害者にオーガズムがあれば、「強姦されたがっていた」と結論付ける。

生殖器の刺激への反射と、被害者の人格・考え・感情は全く関係がない。アテレコ男たちは結局、女性を人形としか見ていないので、彼女達の声に自分達の声を上から被せてしまう。自分達に都合の良い人格を彼女たちにあてがってしまう。

ちなみに下記が、「身体は正直」とアテレコをつけられている現象の正確な記述です。

基礎状態では、膣上皮は粘膜下毛細血管漿液からナトリウムを再吸収する。刺激後、NOや血管作動性腸管ペプチド(VIP)を含む多くの神経伝達物質が放出され、膣血管および非血管平滑筋の弛緩を調節する。粘膜下層の毛細血管流入量が劇的に増加すると、Naの再吸収量が圧倒され、3~5mlの膣分泌液が分泌され、潤滑性が高まる。膣平滑筋の弛緩により、特に膣の遠位3分の2において、膣長と膣内径が増大する。血管作動性腸管ポリペプチドは、非アドレナリン作動性の非コリン性神経伝達物質であり、膣の血流、潤滑、分泌を促進する役割を果たす。

引用元:Biology-of-female-sexual-function | Boston University School of Medicine

血管作動性腸管ペプチド(VIP)や非コリン性神経伝達物質の働きを「正直」と形容することは、いささか無理があると思う。

最後に、男性への性暴力についての記事を引用して終わろう。

メカニズム
肛門周辺は神経が密集しているために非常に敏感で、触られると興奮を引き起こす場合がある。性的暴力に、肛門への接触や挿入が含まれる場合、男性の身体は勃起や射精によって反応するのが一般的です。


引用元:Sexual-assault-and-arousal | livingwell.org.au

性犯罪者及び性犯罪者予備軍は、想像して欲しい。自分が男性にアナルを犯されている場面を。そして、勃起・射精した自分に対し、加害者が「身体は正直だな」とほくそ笑む場面を。





コメントを残す

WordPress.com Blog.

WordPress.com で次のようなサイトをデザイン
始めてみよう